2024年1月23日火曜日

武蔵野の空っ風

 


 関東平野の冬の風がこれほど強いとは知らなかった。上州の空っ風というのは聞いたことがあったが、その風はさえぎるもののない関東平野でも吹き荒れるのだ。畑の境に茶の木が垣根のように植えられているのは、冬の風で畑の土が飛ばされないようにするためだという。

年明けから続いた強風で、森の木が倒れて道をふさぐことが何度かあった。昨夏の猛暑で立ち枯れてしまった木が少なくなく、枯れ枝は飛ばされ、細い枯れ木は強風に耐えられずに倒れてしまう。クヌギやコナラなどの大きな木々も、暑さで弱ったものには、おそらく市から平地林の管理を委託されている業者かナショナルトラストのボランティアによる赤いテープが巻かれている。今日も昨夜からの強風で細い木が何本も倒れていた。

2024年1月5日金曜日

北中の森

 


我が家は比較的便利な住宅地に近い一方で周囲に平地林が広がっていて、朝のウォーキングコースには、オオタカの森、トトロの森などの名がつけられ、市の景観保護地区であると同時に、いくつかのナショナルトラスト運動の対象になっている。

江戸時代に入るころまでは、不毛の関東ローム層の広がるこのあたりはキツネとタヌキしか住まない土地だったらしいが、江戸期に入ってから開拓が始まり、不毛の土地を落ち葉の栄養分で耕作可能地にし、関東平野の空っ風から畑を守るためにクヌギやコナラなどを植えて平地林を作ったらしい。気が遠くなるような作業だが、おかげで冬になると散歩コースは落ち葉で覆われていいクッションになっている。平地林の保全のために行政だけでなく、いろいろな団体が定期的に間伐や清掃をしてくれている。

森を歩き始めて一年あまりになるが、林に生えるいろいろな植物の名をぼちぼちと覚えている。季節ごとに変わる野草や花も楽しみである。年末には個性的なヤツデの花が咲いていた。